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【徳島新聞】   カヌー選手不祥事  禁止薬物で陥れるとは  

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 日本カヌー連盟が発表した前代未聞の不祥事に、耳を疑った人も多かろう。
 昨年9月のスプリント日本選手権で鈴木康大(やすひろ)選手が、小松正治選手の飲み物に禁止薬物の筋肉増強剤メタンジエノンを混入させた。小松選手がドーピング検査で陽性となったという。
 鈴木選手は、2020年の東京五輪代表入りを争うライバルを陥れようとしたと説明している。フェアプレー精神に反するのは明らかだ。到底許されるものではない。
 小松選手の陽性反応を知った鈴木選手が昨年11月、電話で混入を認めたのが発端だが、10年ごろから国内大会や日本代表の海外遠征中に、パドルの破損や紛失、現金の盗難なども度々発生していた。鈴木選手は一部への関与を認め、小松選手以外への妨害行為も証言したという。
 驚いたのは、仲間であり、五輪入りを争うライバル選手をおとしめるために禁止薬物を使用したことだ。
 鈴木選手を悪質な行為に走らせたのは何か。しっかり究明しなければならない。
 問題は、選手の飲食物を常に安全な状態で管理できるかである。カヌー連盟は、ドリンク保管所を大会中に設置するなどの再発防止策も発表したが、大切なのはその徹底だ。
 日本は世界的に見てドーピング違反件数が極めて少ないクリーンな国とされてきた。それだけに、今回のケースは国際的な信用を失墜させかねない。東京五輪の開催国としての信頼を取り戻さなければならない。

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