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【北國新聞】 テレビ2局放送中断 雷防護策は万全だったか

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 石川県内の2つのテレビ局で10日夜から放送が中断し、翌11日午前まで広い範囲で視聴できない状態が続いた。これほど長期にわたる放送中断は全国でも例がない。一日も早く原因を特定し、再発防止策を講じて視聴者の信頼回復に努めてほしい。
 放送が中断した原因は、石川テレビと北陸放送が共同で運用している電波塔への落雷とみられる。内部にある送信機器が損傷し、ケーブルの皮膜が燃えるなどした。自然災害による事故だった可能性が高いとはいえ、「不可抗力」ではすまされない。
 総務省によると、番組制作や送信設備を持つ基幹放送局「親局」で、大規模な放送中断が起きるのは珍しい。放送法上の重大事故として、報告書の提出を求められるほか、近く総務省の立ち入り調査を受けることになろう。
 両局は電波塔への落雷で送信機器が損傷した経緯を詳細に調査する必要がある。なぜ避雷針が機能せず、予備のケーブルすら使用不能になったのか。公共の電波を預かる放送局の責任として、徹底した検証作業を求めたい。
 民間2局が共同運営しているために、もたれ合ったり、管理面で隙ができたりすることはなかったかも重要な視点だろう。
 また、中断してから、一部地域で視聴できるようになるまで長い時間を要した理由も知りたい。バックアップ態勢は万全だったといえるのか。これらの問題点も含めて、両局は再発防止策を示す必要がある。
 北陸ではシベリア大陸から吹く冷たい寒気と、沖合を流れる暖かい対馬海流との温度差により、冬場に雷雲が発生しやすい。金沢市は日本で最も雷が多く、雷の年間観測日の平年値は42・4日を数える。2位以下も福井、新潟、富山と北陸が上位を占めている。
 北陸を拠点とする企業は、そんな気象条件を承知の上で、雷対策に取り組んでいる。落雷から電子機器を守る装置の製造を得意とする企業が地元に多いのも雷多発地帯ならではの理由だろう。テレビ局には、落雷を受けやすい鉄塔が不可欠なだけに、どこよりも信頼性が高く、二重三重の安全対策を講じた雷防護策が必要である。

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