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【北國新聞】 年末年始旅客が最多 JR西は信頼に応えねば

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 北陸新幹線の年末年始(12月28日~1月4日)の1日平均旅客数(上越妙高―糸魚川)が、金沢開業以降で最多の3万3千人となった。関西や中京と北陸を結ぶ在来線特急の旅客数も、ともに前年実績を上回った。
 JR西日本では12月中旬、新幹線のぞみの台車に破断寸前の亀裂が生じ、担当社員が異変を認識しながら運転を続けるという、鉄道事業者にとってあってはならない問題が起きた。直後に迎えた年末年始だけに、少なからず不安を覚えた乗客もいたに違いない。
 それでも、長距離を移動するには新幹線をはじめとする鉄道に頼らざるを得ない。多少の不安はあるものの、JR西の安全管理を信頼するしかないというのが、多くの乗客の率直な思いではなかろうか。JR西は、そうした乗客の信頼に応えなければならず、全社を挙げて安全意識の再構築に取り組んでもらいたい。
 JR西の来島達夫社長は年頭の訓示で、鉄道事業者として認めてもらえるかの瀬戸際にあり、極めて大きな危機に直面しているとの認識を示した。5日の会見では、安全確保業務を統括する副社長を降格させ、自身を含む役員の報酬を返上する処分を明らかにした。今回の事態を組織全体の問題と受け止め、経営陣の責任を明確に示したかたちである。
 乗客の命を預かる鉄道事業者にとって、何よりも求められるのは安全最優先の意識を組織全体で共有することである。JR西に限らず、日本の鉄道は過密なダイヤにもかかわらず分単位の正確な運行で評価が高い。そうした中で、異変に気づきながら運転中止に踏み切れない空気が社内にあったとすれば、改めなければならない。安全を確認できない場合は直ちに列車を止めるというルールを明確にし、現場に徹底してほしい。
 今後の対策では、車両の異変を調べる保守担当社員を増員し、駅に常駐させる方針という。今回の問題を人的要因の観点から検証する有識者会議も設置した。そうした対応と同時に、台車に亀裂が生じた原因を早急に分析し、結果を明らかにしてもらいたい。

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