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【東奥日報】 見切り発車避けるべき/18歳成人

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 政府は22日召集の通常国会で、成人年齢を現行の20歳から18歳に引き下げるため、民法と関連法の改正を目指す。引き下げにより「20歳から大人」という線引きはなくなりこれまで「未成年者」だった18、19歳が親の同意なくローン契約も結べるようになる。
 改正は民法を含め25の法律に及ぶ。中でも法相の諮問機関・法制審議会が2009年に成人年齢引き下げについて「適当」と答申して以来、消費者被害の拡大を防ぐための法整備が大きな焦点となり、内閣府消費者委員会の専門調査会で検討が重ねられた。
 未成年者が親の同意なく契約を結んでも後で取り消せるが、成人になると、それができなくなり、悪質業者の標的になる恐れがあるからだ。このため「デート商法」などで合理的な判断をできない状態にして結んだ契約を取り消せる条文を消費者契約法に追加する。
 だが、なお多くの課題が指摘されており、「18歳成人」の環境が整ったと言い難い。政府は民法改正案などの成立後に少なくとも3年の周知期間を置き、22年施行のスケジュールを立てているが、それにこだわらず議論を尽くし、見切り発車は避けるべきだ。
 民法では、女性が結婚できる年齢も現行の16歳以上から男性と同じ18歳以上に合わせる。飲酒・喫煙や公営ギャンブルの法律については、法律名や条文にある「未成年者」を外し、いずれも20歳未満の禁止を維持するなど、見直しは多岐にわたる。
 法制審は09年の答申に際して、国民投票年齢と選挙権年齢に続いて成人年齢を引き下げることによって、少子高齢化が急速に進む中で若者に積極的な役割を担うことが期待されていると述べた。
 ただ、それを阻害する恐れが強いとみられるのが、消費者被害の拡大だ。法制審の部会でも「悪質業者が20歳の誕生日の翌日を狙って取引を持ち掛ける事例が多く、20歳になると被害相談件数が急増する」「若年者が多重債務者となる危険がある」などの意見が相次いだ。
 若者の保護を徹底するには救済範囲を拡大することが欠かせず、できる限り今回の改正で対応することが求められる。さらに消費者教育や自立支援、相談態勢の拡充も含め成人年齢引き下げに伴い必要となる対策の全体像を示し、国民に分かりやすく説明すべきだ。

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