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【信濃毎日新聞】 日韓首脳会談 核開発放棄へ道を探れ

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 安倍晋三首相が韓国の文在寅大統領と会談した。日米韓が連携して北朝鮮への圧力を最大限まで高める方針を確認している。
 どのように北朝鮮に核・ミサイル開発を放棄させるか道筋は見えないままだ。引き続き関係国が足並みをそろえて打開策を探らなくてはならない。
 平昌五輪の開会式前に約1時間行った。首相は「対話のための対話には意味がない」と強調している。「制裁決議を全ての加盟国が順守し、圧力を最大限まで高めていく必要がある。この日米で完全に一致した確固たる方針を改めて確認した」とする。
 目新しい内容ではない。あえて再確認し、連携をアピールしなければならないところに日本側の危機感がうかがえる。文氏の融和路線への傾斜で結束に亀裂が生じかねないとの懸念がある。
 文氏はペンス米副大統領との会談で、南北対話に乗り出した北朝鮮を「真摯(しんし)な変化」があると評価した。五輪が「朝鮮半島の非核化に向けた対話につながる場」になることへの期待を示している。
 日韓会談でも「南北対話が非核化を揺るがしたり、国際協調を乱したりすることはない」とした。
 文氏の狙い通りの方向へ進むのか。この間の経緯を見ると、不安がある。五輪参加を巡る対話は北朝鮮ペースで進み、したたかさを印象付ける。
 高官代表団として、金正恩朝鮮労働党委員長の妹の金与正氏、党序列2位の金永南最高人民会議常任委員長らを韓国に派遣した。芸術団や応援団も送り、融和ムードを演出している。
 一方で制裁に風穴をあけるかの行動が見過ごせない。芸術団は貨客船「万景峰92」で訪韓した。北朝鮮船舶の入港を独自に禁じる韓国は例外として認めている。国連制裁が規制する燃料の供給も要請した。高官代表団には渡航禁止の党幹部も含まれる。
 開会式の前日には、首都平壌で軍事パレードを行った。米本土を射程に収める新型大陸間弾道ミサイル「火星15」を4基登場させている。正恩氏は演説で「世界的な軍事強国へと発展した共和国の地位を誇示する」と述べ、米国との対決姿勢を強調した。
 首相は「五輪・パラリンピック後が正念場となる」と述べ、圧力路線の堅持が必要との認識を伝えた。対話か圧力か―で韓国と綱引きを続けるわけにはいかない。北朝鮮に核放棄させるため圧力を対話にどうつなげていくか、各国と話し合いを重ねる必要がある。 (2月10日)

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