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【富山新聞】 国道8号の不通 過去の教訓は生きているか

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 石川と福井の県境を挟む国道8号で発生した車の立ち往生は、北陸に大きな影響を及ぼした。6日午前に発生した不通状態が解消するまでに60時間以上を要したという。千台以上の車が雪に埋もれて身動きできなくなり、陸上自衛隊が救援に派遣されたのは深刻な事態である。
 太平洋側で雪による立ち往生が発生するのは分かるが、降雪地帯の国道で通行不能な状態が長引くのはなぜなのだろうか。
 気になるのは雪による不通が繰り返されていることである。福井県内の国道8号では2011年の冬にも車が立ち往生し、陸上自衛隊に災害派遣が要請された。石川と富山の県境付近でも国道8号は、しばしば通行が困難になっており、今冬も大きな渋滞が発生している。これでは過去の教訓が生かされているのだろうかと、疑問を抱かざるを得ない。
 北陸自動車道も雪に強いとは言い難い。今回の大規模な立ち往生も北陸自動車道が雪で通行止めになり、国道8号に次々と車が入ったことが要因の一つとみられる。
 福井で幹線道路が不通になったことによって、北陸と関西や中京を結ぶ物流は滞った。生産活動や生活に及んだ影響は大きい。国交省や中日本高速道路などの関係機関は重く受け止めて、再発防止策を検討する必要がある。
 気象庁は福井をはじめとして北陸に雪雲がかかり続け、大雪になると警戒を呼び掛けていた。国土交通省近畿地方整備局の福井河川国道事務所は立ち往生が発生してから他の地方整備局の応援を受けたが、大雪の予報を受けて事前に態勢を強化しておく必要があったのではないか。
 今後、厳しい天候が懸念されるときは最悪の事態を想定して準備してほしい。空振りになったとしても、深刻な状況になってから慌てて動くよりは、労力も費用も抑えられるだろう。
 立ち往生は備えが十分でない車が原因となる。大型車は冬用のタイヤでも雪が多いときや圧雪の路面では坂を上れないことがある。雪道では早めにチェーンを付けてほしい。警察や道路管理者は運送会社や運転者にチェーン装着を強く促してもらいたい。

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