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【北國新聞】 GI登録「ころ柿」 好循環生み里山活性化へ

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 志賀町特産「能登志賀ころ柿」の2017年度の出荷量が3万9238箱(12~25個入り)となって目標の3万5千箱を超え、販売額も16年度を上回る見込みとなった。国の地理的表示保護制度(GI)登録を機に、JA志賀が取り組んできた販売促進に手応えが出てきた。
 農家の高齢化や担い手確保が課題だが、生産に携わるJA志賀ころ柿部会員も二十数年ぶりに増加しており、生産者、出荷量、収入が増える好循環が期待される。地域の農産品をブランドとして保護する「GI」効果を生かして、里山の活性化を進めたい。
 生産者の指導役となる地域特産物マイスターも地元から誕生した。公益財団法人日本特産農産物協会(東京)が、特産物の栽培、加工などで卓越した指導者を認定しているもので、40年近く「ころ柿」作りを続けている白山稔さん(73)が選ばれた。能登の里山の食文化継承にとっても担い手づくりは大切である。GI登録は特産品の価値を再確認する機会にもなり、地域全体で生産技術を高め、品質の維持、向上を図ってほしい。
 GI登録は一昨年10月で、出荷シーズンが迫っていたため、JA志賀は17年度を「実質的なGI初年度」として位置づけていた。出荷作業は昨年11月25日から1月10日にかけて行われ、一個ずつ包む「個包装」も実施したように、国のお墨付きを得た品質を発信し、市場のニーズに応える取り組みがみられた。今後も新たな需要を取り込む工夫を重ねてもらいたい。
 海外展開では中華圏の「春節」に合わせて高品質のころ柿を出荷できるよう、国内向けの重要が落ち着いた後に輸出向けを生産した。1月には台湾で初のキャンペーンを行っており、販売状況を分析して、輸出増加につなげる必要がある。
 昨年11月にはころ柿で使われる「最勝柿」数百個が盗まれ、1月には接ぎ木を狙ってか、数十本の枝が伐採されていた被害が判明した。人気が高まる分、ころ柿目当ての悪質な犯行も懸念されるため、柿の木などの管理にも目を光らせたい。

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