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【富山新聞】 ライチョウ基金 飼育、保護に心強い支援

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 国の特別天然記念物で絶滅危惧種のニホンライチョウの飼育や保護に役立てる目的で、富山市ファミリーパークなどが中心となって昨年12月にスタートした「ライチョウ基金」が目標金額の1千万円を達成した。
 インターネットで事業資金を募るクラウドファンディングを活用した同基金は、全国初の試みで、寄付は県内だけでなく全体の4割が県外から寄せられ、募集期限の今月末を待たず、10日に目標を超えた。ライチョウ保護は、息の長い取り組みであり幅広い支援が欠かせない。今回の募集が全国レベルで高い関心を集めたことは、今後、活動を継続させる上で心強いスタートを切ったと言えよう。
 環境省が実施している人工飼育・繁殖は、乗鞍岳で採集した野生の卵をもとに15年度から始まり、富山市ファミリーパークの10羽をはじめ、昨年末現在で全国4施設で計26羽を飼育している。今回の寄付金は、栄養のある餌の開発や個体のホルモン分析などの調査研究に使うことにしている。
 環境省は、昨年末に開いた専門家会合で、今年度に実施した保護増殖事業を検討し、人工飼育・繁殖の試みでは、野生の卵に比べて低いふ化率を向上させることが課題として指摘された。こうした課題を改善する意味でも、着実に研究を深化させたい。
 ライチョウ基金は、目標金額を達成した後も、今月末の募集期限まで募金は継続され、追加目標として300万円の増額が決まった。調査研究の基盤を確かなものにするためにも、募集期間終了後も何らかの企画を打ち出したい。
 今回のライチョウ基金による飼育・増殖支援とは別だが、ルートインBCリーグ・富山GRNサンダーバーズ後援会は、ことし新たな会員種別として「雷鳥愛会員」を設けた。会費の一部を県自然保護課に寄付し、チーム名の由来となっているライチョウの保護対策に役立てるという。
 県のシンボルでもあるライチョウ保護に県民の側から支援に乗り出す好例であり、関心を高める意味でも、今後の支援企画の広がりを期待したい。

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