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【産経新聞】 再生エネ買い取り 国民負担の軽減が足りぬ

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 太陽光や風力などの再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度で、来年度の買い取り価格案がまとまった。事業用の太陽光は、1キロワット時あたり18円と今年度より3円引き下げられる。
 この制度は最終的に国民が支払う電気代に転嫁される仕組みだ。当初の買い取り額に比べて半分以下まで下がったが、その負担は、標準的な家庭で電気代の1割程度に達し、年8千円を超える水準だ。中小・零細企業にとっても重い負担である。
 環境負荷が少ない再生エネに対する期待は大きい。だが、その発電は天候などに大きく左右され、安定的な電源とはいえない。
 再生エネの推進にあたっては、国民負担の抑制だけでなく、電力の安定供給を確保することも忘れてはならない。
 政府が再生エネによる電気の買い取り価格を定め、それを電力会社が購入する。民主党政権当時に導入を決めた。
 制度開始時、太陽光は1キロワット時あたり40円という高値としたため新規事業者が殺到し、水力を除く再生エネの大半を太陽光が占めるいびつな構図となっている。
 政府は2030年度の電源構成で、再生エネの発電比率を現在の15%程度から22~24%に高め、20~22%の原発比率を上回る水準とする方針だ。このまま再生エネ比率が上がれば、国民が支払う負担金も大きくなる。
 このため、政府は太陽光の買い取り価格を6年連続で引き下げることにした。それでも再生エネの活用が進むドイツと比べると2倍以上も高い。加えて最近は原油価格が値上がりしており、家計や企業の電気代も上昇している。
 再生エネをめぐる国民負担をなるべく軽くするには、競争原理の導入が欠かせない。
 すでに大規模な太陽光発電に入札を導入し、より安い価格を示した事業者から買い取る方式を始めている。この入札制を拡大し、一定の風力発電なども対象に加えるべきだろう。
 厳冬期で全国的に暖房向けの電力需要が高まっている。冬場の最大電力を更新する電力会社が相次いでおり、東京電力は他社から緊急融通を受けて急場を乗り切ったばかりだ。
 安定的な電力供給のためには、安全性が確認された原発を早期に再稼働させることが不可欠だ。

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