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【デーリー東北新聞】 診療報酬改定 在宅医療の整備が急務だ

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 治療や薬など医療の値段で4月から医療機関に支払われる診療報酬が決まった。2年ごとに改定される。団塊の世代が75歳以上になって医療や介護のニーズが飛躍的に高まる2025年に向け、これまでの入院中心の医療から在宅医療への転換や介護との連携を一層加速させる内容だ。
 高齢化で生活習慣病など入院の必要性が低い慢性疾患を持つ高齢者が急増している。今後はそうした疾患を抱えながらも住み慣れた自宅や施設で最期まで暮らせる体制づくりが大きな課題であることは間違いない。
 ただ、今回改定でどれだけ整備できるかは疑問も残る。在宅医療を充実させるには、訪問診療や急変時の往診、さらにはみとりまでしてくれる地域の診療所が欠かせない。だが、過去の改定でもそうした取り組みへの報酬を一貫して手厚くしてきたにもかかわらず、現状は一向に普及が進んでいないからだ。
 現在、訪問診療や往診をしているのは診療所の20%ほどにすぎない。みとりまでする所は5%程度ともっと少ない。休日も含めた24時間の患者対応が大きな負担になって、なかなか踏み出せないのが実態だ。
 これに対し、今回改定でも、複数の診療所が連携して在宅患者に24時間の往診対応する場合の報酬を新設したほか、在宅医療に取り組む診療所への報酬をさらに上乗せするという、いわばこれまでと同じやり方を繰り返した。
 高い報酬で参入を促したいというのは分かるが、これで実効が上がるのかどうか。報酬を上げれば患者には自己負担が増すことにもなる。もっと工夫をする余地があるのではないか。
 介護との連携も十分とはいえない。目玉は特別養護老人ホーム(特養)へ外部の医師が出向いてみとった場合、医療機関と特養の双方に報酬が付くようにしたことだ。現状は救急搬送するのが多いだけに一歩前進ではある。ただ、これ以外は目新しさに乏しい。
 今回改定は6年に1度の介護報酬との同時改定で25年を乗り切るための実質的に最後のチャンスだったが、診療報酬と介護報酬を担当する委員が意見交換したのは2回だけ。議論が深まるところまではいかなかった。
 厚生労働省の推計では、25年に在宅医療を受ける患者は100万人を超える。現在の1・5倍だ。年間の死亡者数も増え続け、15年の約120万人から150万人を超え、病院での対応は限界に近づく。残り時間は少ない。抜本的な対策が急務だ。
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