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【京都新聞】 全国体力テスト  スポーツ好き増やそう

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 平昌五輪を見て、多くの子どもたちがジャンプや滑走のまね事をしているかもしれない。スポーツ好きの子が増えてほしい。
 そうした折に、スポーツ庁が小学5年と中学2年の全国体力テストの結果を公表した。
 握力や反復横跳び、50メートル走、ソフトボール投げなど8種目。2008年度から毎年調査しているが、合計平均値で女子は最高を更新し、男子はほぼ横ばいだった。
 小5の女子は50メートル走、男子は上体起こしが好記録。中2は男女ともボール投げが苦手といった傾向が見られる。
 評価は種目別、都道府県別に数値化されているが、他と比べて子どもや先生らを競わせ追い込むのは、間違っている。それぞれの学校や家庭、個人の状況に合わせ、自己評価や努力目標を立てるのに、うまく使いたい。
 気になるのは、併せて実施された意識調査だ。スポーツや運動を「好き」と答えた男子は小5で73・3%だが、中2では62・9%に、女子も56・5%から47・0%に下がっている。
 「好き」と、スポーツを「大切だと思う」との回答は重なり、運動部活動などの加入率が高い。スポーツを「大切ではない」は少数とはいえ、体育の授業が「楽しくない」の割合が大きいことにも注意したい。
 塾通いやゲーム遊び、家庭の貧困などで、外で遊ばず、運動しない子どもが目立つ一方で、子ども対象のスポーツクラブが盛んだ。二極化が進んでいる。
 学校の役割が問われよう。明治以来、教育の一環として体育を担ってきたが、授業外の運動部活動が先生の過剰労働を強いている。一方で、体育というより、スポーツが本来持つ自発性や遊び、楽しさを求める声が高まっている。
 学校の中には、休み時間に外遊びや縄跳びを楽しんだり、児童が自分で作ったルールで運動したりする所が出てきた。父親やOBらと子どもたちが一緒にドッジボールやサッカーをし、地域の祭典に子どもたちが参加するなどの取り組みが始まっている。
 スポーツ庁が事例を紹介しているので、参考にしたい。
 学校体育として囲い込まず、校庭を開放し、地域の住民も参加してスポーツや遊びを楽しむ。先生に代わって、外部のスポーツ関係者が指導に当たるのもいい。
 体力づくりは大切だが、その前に子どもたちがスポーツを好きになることがもっと大切だ。

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