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【読売新聞】 スマホ是正指導 実質0円よりサービス多様に

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 携帯電話会社に求められるのは、端末の行き過ぎた値引きではない。通信料金の低減や魅力あるサービスでこそ、競い合ってもらいたい。
 総務省が、NTTドコモとソフトバンクに対し、スマートフォン端末を実質0円で販売するといった過剰な値引きの是正を求める行政指導を行った。1日に適用が始まった端末販売に関する新たな指針に違反したためだ。
 ソフトバンクは、他社からの乗り換えの際、端末価格を0円にした上で、実質2万円超を購入者に還元していた。ドコモは、家族で複数の端末を購入するなど一定の条件を満たした人に実質648円で端末を販売していた。
 安倍政権は、携帯電話の高額の通信料金が家計の重い負担となっているとして、是正を求めた。これを受けた新指針は、端末の大幅値引きが通信料金の高止まりの原因だとして、適正な価格での販売を求めている。
 端末価格の割引は、全利用者が支払う通信料金が原資だ。
 新たに端末を購入した人だけが恩恵を受ける販売手法が、通信料金の引き下げの障害となっている現状は改善すべきだ。総務省もこの点を問題視したのだろう。
 携帯大手が直接、利用者に値引きする今回のようなケース以外にも、販売店に支払う奨励金を原資に、店頭で端末価格を割り引く手法もある。総務省は値引きの実態について報告を求めた。
 総務省は、電気通信事業法に基づき、公正な競争環境を整備する責務を負う。行政指導もその一環だ。ただし、行政が干渉しなくても、携帯会社間の健全な競争により、利用者の利便性が向上するのが、市場の本来の姿だ。
 携帯大手は、料金体系などで、ニーズに応えた多様なサービスを提供してほしい。端末の値引き販売に費やしていた原資を、通信料金の値下げに振り向ければ、利用者のメリットは大きい。
 「2年縛り」と呼ばれる長期契約で利用者を囲い込む販売手法も再検討すべきだ。
 解約するには高額な違約金を課せられ、無料で解約できるのは、2年ごとの更新時の1~2か月間に限られる。利用者が気付かないうちに、契約が自動更新され、他社の端末に乗り換える時機を逸する人は少なくない。
 自前の回線を持たない流通大手などが、廉価な料金体系のスマホ販売に乗り出している。2年縛りの見直しが進めば、利用者の選択の幅が広がるだろう。

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